学部・大学院
学部
学部では、二年生から教室に所属します。言語科学教室では次の科目を開講しています。
- 言語科学概論
- 音韻論基礎
- 統語論基礎
- 生成言語理論
- 音韻論
- 統語論
- 形態論
- 比較統語論
- 意味論・語用論
- 言語獲得論
- 言語科学卒業論文
- 心理言語学
- 認知神経科学
- 言語脳科学
- 発達科学
- 脳計測科学I
- 脳計測科学II
- 言語情報処理の統計学
- 言語学特殊講義 (言語科学の諸相)
- 言語学特殊講義(脳波の計測)
- 言語学特殊講義(音声学の基礎,実験音声学)
学部生の卒論
高橋 蒔央 | 日本語の歌におけるメロディへの歌詞のはまり具合の研究 |
舩﨑 夏海 | 日本語の焦点はいつどのように特定されるのか-瞳孔径計測実験による検証- |
志村 瑠莉 | 日本語 NPI の錯覚的認可はいつどのように起こるのか?-容認性調査と脳波計測を用いて- |
青木 悠人 | Z世代における鹿児島方言のアクセント体系 |
川上 菜南帆 | サラリーマン川柳の笑いにおける語用論的側面からの分析 |
村上 理咲 | 日本語文の統語解析における implicit prosody の役割 |
飯田 舞 | 日本語におけるニックネームの言語学的特性 |
本間 春羅 | 日本語における動詞残留動詞句省略の音韻的要件 |
角張 辰之助 | ゆるキャラのネーミングについて |
村上 翠 | 音響情報が制限された音声の聴取において話者の顔を見ることが及ぼす効果 |
柾 岳志 | 漫画作品における性別による役割語使用の変化 |
西本 拓海 | ユーモアの解釈に影響をもたらす個人特性について |
斎藤 秀星 | 1桁および複数桁の乗算における脳内処理のステップ |
石田 凌也 | 新型コロナウイルス流行に関連する新語・流行語の定着と衰退 |
加藤 恵史 | 2種類の総称性における種指示名詞句に関する研究 |
松井 瑞希 | 物語指向性をめぐる索引内の発話構造分析 |
安田 周平 | 英語スラングの語頭に頻出する単語の性質 |
辻本 芽生 | キャッチコピーにおける関連性理論の効果について |
植村 織音 | 重言について |
菅原 隆誠 | テキスト表現とステレオタイプーSNS時代のメタ・コミュニケーション |
小堀 真生 | お酒のネーミングについて |
渡邉 咲 | ドラマ翻訳における日本語と韓国語の女性語比較 |
田所 慶高 | 瞳孔計測による錯聴の時間的変化についての研究 |
唐 旭陽 | 果物におけるネーミング研究 |
鈴木 智弥 | 漫画「ワンピース」の日本語版と英語版におけるオノマトペの比較 |
ソ ヒリョン | 日本語と韓国語の処格と与格の助詞の意味比較 |
外川優葵 | 留学がもたらす言語的側面・非言語的側面への影響 |
丹羽瑞季 | リーディングスパン課題の遅延聴覚フィードバックへの干渉効果に基づく発話制御機構の考察 |
中田瑞生 | 仮面ライダーの言語学 |
高橋朋子 | 音楽指導における言語表現の実態について |
高橋里彩子 | 日本語オノマトペの理解過程に関する脳波研究 |
佐藤和音 | 日本のアイス類と煎餅の商品名における音象徴 |
中野慎太郎 | 国会答弁におけるフィラーの出現傾向について |
降矢秀哉 | 日本名の性差と類型 |
木村安里 | アイロニー分析について―発話内行為と非命題的アイロニー― |
稲村泰亮 | 現代の日本語ラップについて |
松橋憲吾 | 左側頭溝への経頭蓋交流電気刺激によるマガーク効果への影響 |
世戸慎太郎 | α帯域の神経活動が単語処理時に果たす機能的役割 |
植田夏穂 | 外来語における母音挿入のアクセントへの影響とその振る舞い |
小野寺萌衣 | 英語の比較文における主語動詞倒置文の統語構造 |
田中親生 | 南琉球宮古語に見られる係り結び表現の研究 |
松下亜里紗 | 妖怪ウォッチのネーミング |
田中一枝 | 近年の歌謡曲における日本語の音韻的単位認識の変化 |
清野萌恵 | 「Twitter 語」にみられる文法現象および語形成の特徴 |
山本大二朗 | 日本語におけるジェンダーと言語使用の関係―流行歌の歌詞を通じて― |
佐藤悠器 | ネーミングの言語学―「ポケモン」にみる日本語のネーミングの規則性について― |
刈間淳人 | 両側背外側前頭前野へのθ波―経頭蓋交流電気刺激による言語学習の変化 |
金城栄志郎 | アスペクトと総称性、副詞との関係から見た日本語助動詞「られ」と「れ」の違い |
金文官 | 朝鮮語の英語からの借用語についての調査 |
丸茂豊 | 日本語オノマトペの語頭子音が有する程度の違いを表す機能 有声音と無声音の比較による検討 |
加藤真澄 | 日本語における主題の「は」と総称解釈の関連性 |
田中優子 | The Variability of Accent of Alphabetic Acronyms in Japanese Based on the Native dialects: The difference between Kanto Dialect Speakers and Non-Kanto Dialect Speakers |
土崎大祐 | 日本語の「タ形」モダリティ |
土屋このみ | 乳幼児におけるようすや性質を表す単語の理解-質問紙と視線計測に基づく獲得過程の検討 |
黒滝智生 | 乳幼児における語葉情報の視聴覚統合処理 |
大槻美鈴 | ERP Studies of Discrimination of /l/ and /r/ by Japanese Learners of English |
佐藤ゆかり | An Auditory ERP Study of Japanese Learners of English Using a Picture N400 Paradigm |
石川創 | 英語になった日本語の音韻論 日本語から英語への外来語の音韻的変換 |
葛葉賢太郎 | Neural Correlates of Visual Categorization: Form, Color, and Object |
鑓水秀和 | Automatic Access to Semantic Information of Visual Objects: An Event-Related Potential Study Using the Attentional Blink Paradigm. |
中山聖也 | The Spatiotemporal Distribution of Neural Responses Related to Integration between Japanese Nouns and Numeral Classifiers: A Behavioral and ERP Study |
大学院
大学院では、次の科目を開講しています。
【博士前期課程】履修要件として、30単位以上の取得が必要です。
言語学基礎領域
- 言語科学基礎論研究
- 理論言語学研究第一
- 理論言語学研究第二
- 音韻論研究
- 統語論研究
- 意味論研究
- 生成言語学研究第一
- 生成言語学研究第二
- 対照言語学研究
- 対照言語学研究演習
- 比較統語論研究
- 比較統語論研究演習
- 多言語比較研究
言語学関連領域
- 神経言語学研究
- 認知神経科学基礎論研究第一
- 認知神経科学基礎論研究第二
- 言語認知脳科学研究
- 言語認知脳科学研究演習
- 言語情報処理研究
- 言語情報処理研究演習
- 言語獲得論研究
- 第二言語習得論研究
- 言語障害学研究演習
- 脳機能計測研究演習第一
- 脳機能計測研究演習第二
- 生物言語学研究
- 修士論文指導
【博士後期課程】 履修要件として、20単位以上の取得が必要です。
言語学基礎領域
- 理論言語学特論第一
- 理論言語学特論第二
- 音韻論特論
- 音韻論特論演習
- 統語論特論第一
- 統語論特論第二
- 意味論特論
- 生成言語学特論第一
- 生成言語学特論第二
- 対照言語学特論
- 対照言語学特論演習
- 比較統語論特論
- 比較統語論特論演習
- 多言語比較特論
言語学関連領域
- 神経言語学特論
- 神経言語学特論演習
- 言語認知脳科学特論
- 言語認知脳科学特論演習
- 認知神経科学特論第一
- 認知神経科学特論第二
- 言語情報処理特論
- 言語情報処理特論演習
- 言語獲得論特論演習
- 第二言語習得論特論
- 言語障害学特論演習
- 脳機能計測特論演習第一
- 脳機能計測特論演習第二
- 生物言語学特論
- 博士論文指導
何をどのように学ぶのか。
- 博士前期課程では自らの力で研究を行える能力を育てます。
- 理論言語学では、複数の言語を学び、その背後にある普遍的なメカニズムと言語に個別的な特徴をさぐる作業を通じて、科学的思考法を身につけます。
- 認知神経科学の分野では、知識を学ぶ座学の他に、本教室所有の実験機器の使用法、統計学、プログラミングなどを学びます。
- 博士後期課程では、研究者育成を目標として、学生は、自らの視点で言語研究を行い発信する能力を高めます。演習科目を中心とした授業で、理論分野では、前期課程で養った力を基盤に国内外の学術論文による文献研究能力を養います。理論的に独創性があり、言語データの積み重ねと一次資料の発見により、言語事実基礎文献となるような研究を目指します。認知神経科学分野では、前期課程での経験を踏まえ、心理行動実験と脳機能イメージング技法のより高度な解析法を学びます。
- 博士前期・後期課程を通じて、邦文による学術論文執筆の標準技法はもとより、英語・ドイツ語・フランス語による学術論文の書き方を重点的に指導します。研究成果は国内外の関連学会での口頭発表・ポスター発表を行い、論文としては東京都立大学 言語科学研究室刊行のワーキングペーパーMetropolitan Linguisticsおよび、国内外のレフリー付き学術専門誌に投稿することを目指します。
- 修士論文・博士論文の作成においては、理論分野と脳科学分野のジョイントによる指導体制を敷き、有機的かつバランスのとれた指導を行います。
- 定期的に研究発表会を行い、指導教員のみならず研究員をふくめた専攻の全スタッフメンバーからの指導を適宜受けられます。
どのような学生を受け入れるのか。
- 言語科学分野では、その研究教育内容が学際的であるために、人文・社会系のみならず、自然科学系の生物学、生命科学、医科学、情報工学、物理学などの学生で、研究意欲のある学生を広く受け入れます。言語学以外の領域から入学する学生には、言語学の基礎領域科目を必修とします。日本人学生のみならず海外からの留学生も広く受け入れます。
どのような人材を育成するのか。
- ことばに対する興味と外国語への関心をもつ人材
- 柔軟で豊かな発想のもとに新しい理論構築やモデル化に可鍛に挑戦する独創的志向の人材
- 科学的なものの考え方と物理的手法による実験研究をいとわない文系の人材
- ヒトの認知能力と高次脳機能に対する想像力と柔軟な発想を備えた理系の人材
- 言語学に興味を持ち、自身が多言語使用者(バイリンガル)である人材
- 外国語教師で言語科学一般に興味のある人材
- 言語医療に携わり、言語諸科学の基礎を深めたい人材
- 自然言語の電算処理に興味のある人材
卒業後の進路は?
- 大学および研究機関の研究者
- 中学校、高等学校、専門学校の教職
- 翻訳関係
- コンピュータ関係
- 病院など医療機関の研究スタッフ
奨学金制度は?
東京都立大学による奨学金情報として次の制度があります。すでに在学中の大学院生はこれらの資格を取得して研究を行っています。
- 独立行政法人 日本学生支援機構(旧日本育英会)
- 独立行政法人 日本学術振興会・特別研究員
言語科学分野の教員が研究代表者や分担者となっているプロジェクトに参加することにより、各種サポートがあります。
国際学会に参加して発表する大学院生には、東京都立大学から補助金(海外渡航費・滞在費など)が得られます。年に2回応募の機会があります。
東京都立大学大学院言語科学研究会(旧首都大学東京大学院言語科学研究会、旧東京都立大学英語学研究会)
大学院生が運営の中心を担う研究会を組織しています。母体である旧東京都立大学英語学研究会は、1978年に発足して以来、日本の英語学の中核的拠点として活発な活動を行い、数多くの著名な研究者を排出してきました。卒業生は、国内の主要大学はもちろんのこと、海外の大学や研究機関に所属している人が少なくありません。東京都立大学大学大学院言語科学研究会は、その確固たる伝統を受け継いで、21世紀のあるべき言語研究の姿へとさらに発展させていきます。活動としては、月例研究発表会と読書会、加えてすでに24巻を数える定期刊行物Metropolitan Linguisticsを発行しています。
研究生を志望される方へ
東京都立大学の人文科学研究科の研究生の選考は、年に一度(毎年11月)実施されます。毎年10月に人文社会学部のHPに出願や選考に関する情報が出ますので、参照の上応募してください。また、指導を受けたい教員に、資格や研究テーマに関して予め連絡を取ることをお勧めします。選考に合格すると、翌年4月からの年度から一年間研究生として指導を受けることができます。
科目等履修生を志望される方へ
東京都立大学の人文科学研究科の研究生の選考は、年に一度(毎年3月)実施されます。選考の時期が近づいたら人文社会学部のHPに情報が出ますので、それを参照の上応募してください。なお、大学院の授業は、原則として下記の表の☆印(言語理論)、もしくは、★印(言語脳科学)の科目を大学以上の教育機関で履修済みであること、および英語の文献を使用することを前提とします。
[参考:東京都立大学 言語科学教室 学部開講科目(抜粋)]
授業科目名 | 単位数 | 備考 |
---|---|---|
言語科学概論 | 2 | 生成文法理論 ☆ |
音韻論基礎 | 2 | ☆ |
音韻論 | 2 | ☆ |
形態論 | 2 | ☆ |
統語論 | 2 | 生成文法理論に依拠した統語論 ☆ |
意味論 | 2 | ☆ |
授業科目名 | 単位数 | 備考 |
---|---|---|
認知神経科学 | 2 | ★ |
脳計測科学 | 2 | |
発達科学 | 2 | |
精神神経科学 | 2 | ★ |
言語情報処理の統計学 | 2 | ☆★ |
言語科学特殊講義 | 2 |
不明な点は、言語科学教室までお問い合わせください。